トネリコの憂鬱

つつましやかに暮らしを綴る。好きなものを語る。時々、毒も吐く。地方住みアラサーの日々。映画と漫画がないと生きられない人生。

毒父に一人暮らしを認めてもらえないから強行突破するしかなかった話。

 

 実家暮らしだった私が今月30日から一人暮らしを開始するのだけど、それを父親に切り出したのが昨日。父は亡くなった祖父に似てアル中で酒癖が悪く、家にいる間はほとんど酒を飲んでいるため、仕事から帰ってきてすぐのわずかな素面の時に言わなければ大喧嘩になるのは目に見えていた。

「お父さん、私もうすぐ一人暮らしをする。部屋も借りてるしライフラインの手続きも済ませて家電も買った。私ももう29だし、ちゃんと自立して自分ひとりでも生きていけるように知識と経験を身につけたい。」そう冷静に話したが、返ってきた反応はやはり予想通りというか…、自分が100%正しいと思っている父の思考をそのままぶつけられた。

「職場には家から通えばいいだろうが」

「お前には一人暮らしなんか絶対できない。半年で挫折する」と決めつけ、挙句の果てには、

「自立なんかしなくても親のそばにいればいい。自立する時は嫁に行く時でいいだろうが!」などと、いつの時代かと思うような暴言を吐かれる始末。

古い考えの人間で、それに可愛い子には旅をさせろという概念が全くなく、過干渉で、否定ばかりしてくる父親。子どもの成長よりもとにかく自分の手元に置いておきたいのだ。そのくせに、やめてと言っても相手に嫌われるような態度ばかり取り、母からも妹からも避けられている始末(ちなみに、うちの両親は夫婦仲がよくない)

昔からそうだった。父にほかの家庭の子どもと比較されることは日常茶飯事。「近所の〇〇さんの家の子は京大に行ったのに、それに比べてうちの子らは…」って、いやいや、私も妹も弟も、アンタの遺伝子入ってるんですけど!?「〇〇さんの子は公務員になったぞ。たくさん儲けるんだろうな。お前らも少しは俺に楽をさせろ」、「子どもは普通、結婚してもどちらかの親と同居するもんだ。お前も早く婿を連れてこい」etc…当たり前のように父の価値観を押し付けられる。

今でも、父の理不尽な言動にちょっとでも反抗すると、すぐ「親の言うことを聞け」、「この親不孝者が」、「とぼけ者が」など、口癖のように言ってくる。呪いの言葉、言葉の暴力に何度も何度も苦しめられた。おかげで私は自己肯定感がとても低い大人になり、自分の何に自信を持てばいいのか全く分からず、未だに何の取り柄もないダメ人間だと思ってしまう。実際、本当にダメな奴なんだけどね。

まともに歩けないほど酒を飲んであまりにも横暴な態度を取ってきた時は、腹が立ちすぎて物を投げたり投げられたり、そんな事が幾度もあった。呆れ、怒り、悲しみ…「いつまでこんな状況に耐えればいいのか」と頭がおかしくなりそうな夜を何度過ごしただろうか。

この調子で、父に了解を得ようとすれば一人暮らしなんて一生できないと思っていたので、引っ越すギリギリになるまで父には秘密で進めていた。正直、引っ越し費用は安くはなかったしこれからは今までよりもっと支出は多くなる。

それでも、私はこの家を離れたい。父から離れたい。耐えられない。もう十分すぎるほど我慢してきた。残された母と妹は気がかりだが…妹も成人しているので来年には家を出たいと言っていたし、母も色々考えているみたいだ。

話が通じず、顔を合わせても険悪な雰囲気になる父とはあれから家の中で口を利いていない。幸いにも母、妹、彼氏は私の引っ越しを応援してくれているので、それが救い。

 

 衣食住を与えてくれてこれまで育ててきてくれたこと、学費などの金銭面を援助してもらったのはとても感謝している。感謝はすれど、父を尊敬することはできないし、そしてこれからも、あの人間性に関しては到底受け入れることができないだろう。