トネリコの憂鬱

つつましやかに暮らしを綴る。好きなものを語る。時々、毒も吐く。地方住みアラサーの日々。映画と漫画がないと生きられない人生。

トラウマ

 

 野に咲く彼岸花の美しい緋色を見かけると、秋の深まりを感じる。

クローゼットの衣替えを済ませ、扇風機やサーキュレーターを仕舞い、ようやく七分袖でもちょうどいいくらいの過ごしやすい気候になってきた。朝に飲む温かいスープが身体に沁みわたる。かぼちゃ、さつまいも、栗、きのこ類、秋刀魚…秋の旬の食材が恋しい。


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 紫外線のせいなのか、それとも空気が乾燥しているのか?わからないけれど、ここ2週間ほど唇の荒れに悩まされている。

数年前から保湿力の高いニベアのリップバーム(ニベア ディープモイスチャーナイトプロテクト)を塗るようになってから唇のトラブルがずいぶん減っていたのに、今回のはやたらと唇の上下どちらもピリピリするわで、もしかしてヘルペスの予兆?と思い、皮膚科を受診。ヘルペス用の塗り薬を処方された。これがあると心強い。唇が荒れているとお出かけの際に色つきリップも塗れないし、一時的なものとはいえ早く治ってほしいな…。

 わたしは生まれつき敏感肌だ。

中学生くらいまではアトピー性皮膚炎もひどかった(肘や膝の裏に湿疹ができて痒くてたまらず、あの頃はつらかった)…そしてアトピーとはまた別に、唇が荒れることもしばしばあった。

初めて口唇ヘルペスの症状が出たのは小学校高学年のときだ。唇にできてしまった大きな水ぶくれを見るなり、ひとつ下の学年の男の子が『おえっ、気持ち悪い。吐きそう。』と子ども故の察することのできない容赦ない一言を面と向かって言われたことが、未だに結構なトラウマだったりする。当時は今よりもさらに気弱で自分の思いを口にするのがとても苦手な性格だったため、なにも言い返せずにただただ言われるがまま、傷つくばかりだった(そしてわたしは、なるべく人の容姿についてあれこれ直接指摘するような人間にはなりたくないと、日頃から心がけるようにしている。

アラサーになった現在は、基本豆腐メンタルなのは変わらずもいい意味でだんだん図太くなってきて、誰かに明らかに悪意を感じる発言をされたら時と場合によっては反論できるようになったり、心のなかで超絶毒舌女が力を振るってくれるので、自分の心を守る手段を少しずつ習得しつつある。それでもやはり、傷つくときはそれなりにとても傷ついてしまう。

どこぞの誰かから向けられた一方的な数々の鋭利な言葉の刃って、ずっと覚えてるよねって話。その人達とはもう関わることもないけれど…過去の行為を許せるほどに、まだ寛容にはなれそうにない。

まぁ、その辺は人それぞれ個人差はあっても自分は執念深いので(苦笑)そういう暗い記憶って、メンタル落ちてるときとかたまに思い出して怒りを覚えて凹んで、嫌〜な気持ちになって病む。『その当時、自分を傷つけるような発言をしてきたヤツらのほうがバカでかわいそうだった。クソ喰らえ、だ!』と見下し哀れみつつ、なんとか頭を切り替えて今を生きることに集中するしかないのだ。