トネリコの憂鬱

つつましやかに暮らしを綴る。好きなものを語る。時々、毒も吐く。地方住みアラサーの日々。映画と漫画がないと生きられない人生。

どうか安らかに

 

 神田沙也加さん、心よりご冥福をお祈りいたします。亡くなられたという訃報がとても信じられなくて、動揺しまくっている。

特別大ファンというわけではなかったけれど、美しく可憐な容姿で歌も声優の演技も上手くて、時々、歌番組などで見かけた彼女のミュージカルパートはとても生き生きとしていて、演じている本人が心からミュージカルを愛しているように思えた。

神田沙也加さんが2世タレントと言われてもいまいちピンとこない世代だけど、幼少時代からきっと想像を絶する大変な苦労やつらさがあっただろう。それでも彼女は自分自身の努力ですべてを乗り越えてきたからこその実力で正当な評価をされている。ステージ上でのびやかに歌う彼女の笑顔や存在そのものは、とてもきらきらとしていて輝いていた。

 …そうは言っても、人間ひとりひとりが、本人にしか分からない闇や苦悩を抱えているもの。私だって、常に生きづらさを感じていて、死にたくなる気持ちに蓋をしながらなんとか生きている。身近でも自殺してしまった人を知っている。だから、関わったことがない有名人といえど、誰かの死がとても他人事だとは思えない。どうしてこんなことが起きてしまうのか。やるせなくて、たまらない。

 

 真相は本人しか知り得ないし、私は神田沙也加さんについてあれこれ憶測で言える立場じゃないけれど。もしかしたらギリギリまで追いつめられた彼女のなかで張り詰めていた何かが、ぷつんと切れてしまったのかもしれない。

誰かの死は、いつだって突然だ。あんなに素敵で魅力的なひとが死を選ばなければならなかった、この世界がかなしい。