トネリコの憂鬱

つつましやかに暮らしを綴る。好きなものを語る。時々、毒も吐く。地方住みアラサーの日々。映画と漫画がないと生きられない人生。

あぁ愛おしき稀勢の里

 

 九州場所が千秋楽になれば、今年ももう終わりに近づいているとしみじみ実感する。

日曜は仕事だったけれど、16時半を過ぎた頃から隣の上司が事務室の小型テレビを点けて千秋楽を見始めたので、わたしもPCで作業をしつつチラチラ見ていた(日曜の午後の事務室なんてのは時間もゆったり流れるものだからほとんど仕事に集中できない…苦笑) 阿炎に勝てば初優勝だったはずの高安はここぞという一番でなかなか惜しいことが多々ある。土俵際で転げ落ちて負ける姿まで兄弟子の相撲をまるで受け継いでるかのような…、腰高なところも…。高安、これからも見守り続けるので報われてほしい。なかなか派手に転んでしまったからケガが心配。

 今でこそだいぶ落ち着いているものの、わたしは母や祖母の影響で大相撲にハマっていた時期があった(本場所は遠いのでもっぱらNHKの相撲中継を見る) 相撲は、日本古来からの大和魂光る素晴らしく誇り高い国技だと思う。力士同士の迫力のある真剣なぶつかり合い、勝敗に早く決着がつくところもいい。

 そして誰になんと言われようと、先程書いた高安の兄弟子である元横綱·稀勢の里(現·二所ノ関親方)は永遠の推しの力士だ。それこそ彼がまだ関脇時代から応援してたなぁ…。稀勢の里の、相撲に対してどこまでも真摯に実直で、あの当時、絶対的な強さを誇っていた白鵬の連勝記録を何度もストップさせた果敢な強さに、初優勝までの苦労の連続や実力はあるのにどこか脆く危なっかしい取り組みもあったりと目が離せなかった。横綱に昇進したときは泣いて喜んだものだ。場所中はテレビの前でただただひたすら稀勢の里を見守り手に汗握りながら応援し、勝負に一喜一憂した。土俵や稽古では厳しい顔つきでもそれ以外ではいつも優しくニコニコとした笑顔がキュートで。稀勢の里の魅力は自分のありふれた語彙力では語り尽くせない…。


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 2017年、それこそまだ白鵬·日馬富士·鶴竜·稀勢の里·豪栄道·琴奨菊などが現役だった頃に、県内で開催された地方巡業を母や祖母と一緒に見に行ったことがある。

錚々たる力士たちの顔ぶれ、そして大好きな稀勢の里を生で見れたのが最高に嬉しかった。その後、怪我のこともあり惜しまれながらも稀勢の里は引退してしまったけれど(稀勢の里引退によるショックでわたしの相撲熱もすうっと静まっていった。まぁ、ひっそりと応援してる力士の方々はいるんですけどね)もちろん本人も悔しくて仕方がなかっただろう。しかし我儘を言えば、もっと長く横綱稀勢の里の土俵での活躍を、彼の相撲を見ていたかった。

現在は親方になり二所ノ関部屋角界の未来を担う弟子の育成や子どもたちのわんぱく相撲の実施、相撲協会の発展のために様々な取り組みを積極的にされている。ネットでたまに二所ノ関親方を検索すれば、あの愛嬌のある笑顔で映る近況写真を見れたりして、いつもホッとする(相撲中継を見ているとき、審判として土俵下で座られているのやイキイキとした解説も元気そうな姿で何より。二所ノ関親方の幸せを願ってます…!

 今後、稀勢の里以上に推せる力士が果たして現れてくれるのか…。分からないけど、いつか両国国技館で大相撲観戦してみたいな。やっぱり、本場所での迫力や熱狂ぶりを味わうのはテレビや巡業で見るのとはまた全然違うだろうから。そうして相撲観戦の帰りには興奮冷めやらぬまま、国技館の近隣でおいしいちゃんこ鍋を食べるのだ!