トネリコの憂鬱

つつましやかに暮らしを綴る。好きなものを語る。時々、毒も吐く。地方住みアラサーの日々。映画と漫画がないと生きられない人生。

タイムリミット

 

 通勤時、お気に入りのCDを流して車を走らせながら『…つまらない仕事なんかサボっちゃって、このままどっかの高速にでも乗って、目的地も決めずに気ままに誰も私を知らない場所へ旅に出てしまいたい』と思うことがよくある。

たぶん今までに10,000回以上は考えた。通勤中、本来の目的地(職場)に行くのなんか完全にスルーして、好奇心に身を任せ、全然違うどこかへ車とカバンひとつで自由に赴く妄想。私にそれをする勇気はないけれど。

 

 …いつになったら気兼ねなく旅行ができるんだろう?

 

もう2年以上も山陰の外に出ていない。若いうちの2年間なんて、ものすごく貴重なのに。あーあ。おもしろくない。嫌になるぜ。

旅行をしたくてたまらない。都会で遊んだりしたい。綺麗な景色を見たい。憧れの美術館や展覧会に行きたい。IMAXのある映画館で映画鑑賞したい。異文化に触れたい。その土地ならではの美味しいものが食べたい。知らない街を散歩したい。

やっぱり、実際に旅行をすることでしか得られない刺激や楽しさってあるから。

 

 いくらインドア派とはいえ長引く自粛生活にもいい加減うんざりしてくる一方で、それでも踏ん張らないとこの状況を乗り切れないのだから、誰かの命を守るためなのだと必死に自分に言い聞かせてはいるけれど。

【タイムリミットの無いがんばりなんて続かないよ】と宇多田ヒカルの歌詞でもあるように、この我慢にもタイムリミットを設定しないと、やりきれなさと心の消化不良で気持ちが塞ぎこんでしまいそうになる。

 

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 実家に寄ったら、庭の梅の花(蝋梅)がきれいに咲いていた。

とても健やかな黄色。雪が降るこの寒い2月にも負けじと咲く、たくましく可憐な花だ。